24年6月

防災・減災

市民派ネットの森岡秀幸です。

災害時に備えた日常的な取り組みなどについて 一般質問いたします。

箕面市は、市立学校の耐震化に取り組み、国の緊急経済対策の枠組みを活用して避難所になる小・中学校の屋内体育館や児童生徒の安全確保に校舎の耐震改修工事を終えました。続いて3.11 東日本大震災以後はさらなる防災・減災にむけた様々な公共施設の耐震強化などハード事業の施策をすすめると同時に、民間との備蓄品の保管等に関する協定などを積極的結んでいます。平成23824日には災害時の相互応援に関する協定を静岡県富士宮市と締結し、先進地域の取り組みも参考に対策の強化を図っているところです。

また、昨年は地区防災委員会の創設をうちだし、いま全市的にその組織化を図ると同時に、非常時の要支援者に対する安否情報確認や市が全力を挙げて災害に対処する特別体制を整える目的で災害時における特別対応に関する条例を制定するなどを行なっています。

こうした最近の一連の取り組みは、東日本大震災を踏まえた国の防災基本計画の大幅な見直しに呼応しているものであるように見受けられますが、その全体像や本市における防災目標が見えにくいのが実情のように感じます。

まず、いま箕面市が行なっている地域防災計画の見直しについて、その基本的な方針と見直しの内容について答弁を求めます。

自然は時に人の想像や力を超えたまさに想定外の災害をもたらします。人工的にこれら災害に対して被害を出さないように備えるには、コスト面からも限界があり、阪神・淡路大震災を経験した後の2008年頃からは、災害を押さえ込むという意味の「防災」と併せて、ある程度、被害の発生を想定した上で、予防を検討し、被害の最小化を図り、いかに被害を軽減するかという「減災」の考え方が重要視されてきています。

災害における地域の弱点を発見し、対策を講ずるとしても行政単独で対策をとるだけでは、減災は達せられません。それは、災害時に最も被害を受けるのは地域に住む市民自身であるからです。その対応として、近年は行政と市民が協働で地域の防災力を向上させようという防災まちづくり事業が多くの自治体において取り組まれるようになり、減災は防災まちづくりにおけるひとつの戦略として浸透しつつあります。

このように、防災・減災には多面的な取り組みが必要です。

以下、災害時に備えた事前の日常的な取り組みについて更なる取り組みが必要と思う何点かについて、市の考えをお伺います。

行政が策定する地域防災計画では、一般に応急対策が詳細に計画化され、予防対策、復旧・復興対策が軽視される傾向にあるとされています。 そこで、災害の未然防止や軽減を目的とし、ほぼ確実に担保できる予防計画を如何に位置づけるかが地域防災計画の基本的な課題とされています。

そこで、災害時の応急対策が偏重されている傾向にある地域防災計画とは別に、防災の本来の予防対策に計画の重点を移していく防災計画が望まれています。法定計画ではないので、策定の根拠となる条例を市民参加のもとで制定する防災まちづくり計画が全国的に見られます。

こうした、行政の地域防災計画とは別に、農地等のオープンスペースの確保や住宅の耐震化促進、看板・ブロック塀などの地域の危険箇所の点検・排除、井戸の保存と非常時の一般解放の仕組みづくりなど、市民サイドの取り組みを、市民参加による防災まちづくり計画 として策定していくことが大切と考えます。市は、できることはすべてしますが有限であると言われていますが、ある意味それは、市の一方的な対策の検討ということができます。 こうした検討は、本来、市民とていねに拾い上げ、その役割分担を明確にしながら、災害の軽減目標を市民と共有すると同時に、防災まちづくリを進めるプロセスの共有に大きな意味があると考えますが、このことへの市の認識を伺います。

次に、最近各戸に配布された改訂版のハザードマップ『箕面市災害危険区域・避難所マップ』についてどのように活用していくのかをお尋ねします。

 ハザードマップは市民に自分たちが住んでいる地域の災害に対する危険等の情報を事前に提供し、日頃から安全についての意識をもっていただくことができものであり、多くの自治体で取り組まれています。しかし、地図に盛り込まれた情報を一目見て、的確に読み取ることができる市民がそれほど多いとは期待できません。であれば、各戸に配布された地図が死蔵されないで活用されるように、その内容を説明する機会がいるのではないかと考えます。とりわけ、浸水区域や土砂災害の危険性が高いとされる地域の方には丁寧な説明と共に、地域の特性に合わせた避難情報の受け止め方や非難についての実践的な学習の場が用意されるべきではないかと思います。この点についての市の認識と対応についてお伺いします。

3点目は、防災訓練についてお伺いします。 今までは、地域の防災訓練が市内一円で同じような内容で実施されていますが、先に述べたように、地域にはそれぞれの課題があり、一律的なメニューでは実際の災害をイメージすることがむつかしく、不十分なところが多く、訓練そのものの効果が上がりにくいのではないでしょうか。また、そのような訓練には参加しても得るものが少ないと思われれば、参加する人が少なくなるといった一般的な傾向があり、防災訓練のあり方が課題となっています。

そこで、どのような被害がどの程度発生するのかといった、地域特性を踏まえた科学的な予測による数値化によって、それぞれの地域に対応した訓練のあり方や位置づけを明確にし、きめ細やかな実情にあったものに見直す必要があるのではないでしょうか。この点に関して、市の認識と対応を伺います。

一般市民に向けては、想定される多様な課題に対して、指示待ちになるのではなく、図上などでのシミュレーションゲームのような手法を取り入れて、考える力を養う方法も取り入れられるような、日常的な体験も必要ではないでしょうか。

さらに、系統的な学習の機会を継続的に提供し、コミュニティのリーダーとなる防災士の養成と地域への配置などが重要であると考えます。

市民大学での防災講座修了者の活躍の場がないなどの問題が指摘されましたが、地域防災委員会との連携なども含めて、どのように養成し、活躍いただくのかといったこのような検討事項が、地域防災計画などにどのように盛り込まれるのか、今後の方向性も含めてお伺いします。 

 上記のような実践的な訓練とは別に、委員会でも情報提供をさせていただいておりますが、子どもから大人まで、コミュニティ全体が構えることなく、自然に参加できるような魅力付けを行なって、ごく自然に災害に対応する基礎的な知識や技術・情報を体得していただく新たな取り組みが注目されています。最初は、外部から運営ノウハウを提供いただくなどの支援を必要としますが、回数を重ねるごとに自治会やPTAなどの地域の団体でも実施できる内容のイベントが提案されています。このように様々な角度から、防災意識の啓発・訓練を進めるためには、当初は行政が後押ししていく必要があると考えます。このような市民への防災意識の啓発・訓練あるいは、お互いの支え合う気持ちや人権への啓発も含めた防災学習を、今後どのように取り組んでいこうとされているのかお伺いします。

次に、被災者支援システムの導入についてお伺いします。 阪神大震災によって全市的に被災した西宮市が開発した被災者支援システムが、この度の東日本大震災でも大きな成果を上げています。災害発生時の住民基本台帳のデータをベースに被災者台帳を作り被災状況を入力することで、罹災証明書の発行から支援金や義援金の交付、救援物資の管理、仮設住宅の入退居など一元的に管理ができるシステムです。

システムの詳細はここでは省きますが、概要として、被災者支援、避難所関連、緊急物資管理、架設住宅管理、犠牲者遺族管理、復旧・復興関連、倒壊家屋管理、要援護者支援関連の各分野が一体となって機能するシステムです。

このシステムは全国の自治体が無償で入手でき、災害時の円滑な被災者支援ができるように総務省所管の地方自治情報センターが、地方公共団体業務用プログラムライブラリーに登録し、2009年には総務省が、CD―ROMで全国の自治体に無償配布したとされています。この度の東日本大震災後は、民間事業者も利用できるように、システムのオープンソース化が図られ、このシステムを採用する自治体が300を越えたとされています。

災害の発生時は、人命の救助が最優先されますが、その後は迅速なきめ細かい被災者支援が欠かせません。まず、住居をなくした住民が生活を再建するためには、円滑な「罹災証明書」の発行が必要です。その罹災証明書は、住民基本台帳と家屋台帳、被災状況の確認によって得られた調査結果の突き合わせが必要で、被災者が多く発生した場合は、確認作業に手間取り発行に長時間を要することとなります。

日常的な業務に加え、様々な対応業務が発生する災害時では、この業務だけに十分な職員の確保をすることもむつかしい状況にあると考えられますが、震災後にこのシステムを導入した宮城県の自治体では、スムーズに発行業務が行われていると報じられています。さらに、罹災証明の発行だけでなく、義援金、支援金の支給や固定資産税の減免措置でもこのシステムが活用されています。また、被災者受入台帳としてや先のインフルエンザの流行時のようなワクチン接種申請や、さらには定額給付金の給付システムにも活用できる汎用性を持ったシステムとされています。その運用も比較的簡単で費用面でも低廉なシステムとされています。 

災害後に被災した市民の生活再建に対して、いかに迅速に対応できるかということも減災の一端と考えています。

今、住民基本台帳の情報システムの改修や地域防災計画の改訂作業にある箕面市において、このようなシステムの導入を提案したいと思いますが、市の認識と対応をお伺いします。

最後に、防災計画には多様な災害・被害の状態に対応する対応が求められますが、最近その必要性が重要視され始めた、帰宅困難者への対応があります。箕面市は国定公園を抱え、滝道をはじめとした大都市近郊の観光地として、多くの人が訪れる地でもあります。新緑や紅葉シーズンには阪急電車を利用して訪れる方や車で訪れる方が大変多くなります。当然、災害や事故の発生時間帯や被害の程度で考慮する必要がない場合もありますが、仮に夕方に電車が長時間運行できないような状況や、道路が緊急活動などで規制されたり、道路損壊などで通行ができなく、長時間の渋滞状況が発生した場合は、多くの方が市内に滞留することが想定されます。大阪市内のターミナルや大規模事業所などではそうした場合に備えた対応が図られようとしています。このような対応が、いがいに見過ごされやすいのが本市のような地域ではないでしょうか。

防災計画に盛り込まれていなければ、こうした事態にどのように対応するかを考える必要があるのではないでしょうか。

市民には避難所が開設されますが、来街者の受け入れをどこで行うのかなどの検討や計画も欠かせません。箕面駅周辺であれば、民間の宿泊施設や列車ホテルあるいは文化交流センターなどの公共施設の開放を想定し、そのための毛布や食料の準備、誰がどのように行うのかといった受け入れ体制など、民間の協力を得ながら対応する必要があるのではないでしょうか。また、徒歩での帰宅者への支援として道案内やトイレ案内、水の供給等の準備などが必要な場合もあります。帰宅困難者への対応に、どのような認識をお持ちなのか、お伺いいたします。

以上 災害時に備えた減災を目指した事前の取り組みについて、私の一般質問といたします。 当局の真摯なご答弁をお願いいたします。

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