23年6月

◆3番(森岡秀幸君) 市民派ネットの森岡秀幸です。
 「教員人事権移譲」に関連した近隣市の動向と本市の対応等についてと、大震災後のエネルギー問題と本市の取り組みについての大綱2項目について一般質問させていただきます。
 まず、「教員人事権移譲」に関連した近隣市の動向と本市の対応等について質問いたします。
 教職員の人事権(任命権)は、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」及び「市町村立学校職員給与負担法」によって都道府県に属し、その給与も都道府県が負担しています。その法律の趣旨は、昭和31年6月30日に、文部事務次官通達による県費負担教職員制度の趣旨により、「市町村立小学校等の教職員は市町村の職員であるが、その給与については都道府県の負担とし、給与水準の確保と一定水準の教職員の確保を図り、教育水準の維持向上を図る。また、身分は市町村の職員としつつ、都道府県が人事を行うこととし、広く市町村を超えて人事を行うことにより、教職員の適正配置と人事交流を図る。」としております。このことは、教員人事権(任命権)が長年都道府県に属し、政令市を除き都道府県単位採用が実施されてきたその主たる意図を地域特性や経済力による待遇差などの地域格差による人材の偏在を抑制すること、すなわち教職員の適正配置に主眼が置かれているものと思います。
 一方、平成17年10月の中央教育審議会答申や平成20年5月の地方分権推進委員会第1次勧告では、より教育現場に近いところに権限をおろすべきことなどから、人事権についても義務教育の実施主体である市町村に移譲する方向が望ましい。人事権について、広域での人事調整の仕組みにも留意した上で、市町村に移譲する方向で検討すべきであると考えを示すようになりました。
 このような潮流も後押しし、平成22年6月に、北摂3市2町によるプロジェクトチームが設立され、大阪府からの教職員の任命権の移譲を実現するための検討が進められてきました。大阪府議会5月定例会に知事提案された北摂3市2町への教職員の人事権移譲に関する特例条例案が可決されようとしているやさきの5月23日に毎日新聞が、「池田、豊中人事権移譲前に教員青田買い過熱」「就業体験参加者に謝礼」という見出しの驚くような内容の報道をしました。内容は、豊中市と池田市が相次いで教員志望の大学生を対象とした就業体験(インターンシップ)を始めている。学生には謝礼も支給する厚遇ぶり。箕面市も同様の施策を検討中といい、自治体間競争をかけた青田買いが過熱している。池田市は6月から16名を市立小・中学校に1名ずつ配置し、教員の補佐役として児童・生徒の指導に携わってもらう。一方、豊中市は9月から、教員志望の大学生41名を市立小学校に配置し、週8時間、児童の個別指導に当たる。両市とも1時間当たり1,000円から800円の謝礼を支払う。大阪府が実施しているインターンシップが受講料を徴収するのに比べて、学生に有利な内容だということになっております。
 豊中、池田のどちらも、教師の補佐役として学習指導に携わり、即戦力となる基礎的な指導力の養成と自市の実態をよく理解してもらうためとしております。そのように事業を説明しておられますが、実態あるいは結果的には、新聞の見出しにある青田買いと思われても仕方がない内容だと思います。
 そこで、このような状況について質問させていただき、市教育委員会の見解を問うものです。
 1、新聞にあるような、このような動きを本市の教育委員会はどのようにとらえておられるのでしょうか。
 2、箕面市も就業体験の実施も含め、箕面に来たいという先生を引きつける方策を検討中とありますが、どのようなことを検討されているのでしょうか。たしなみにインターン制度と称することを行い、就職希望者の抱え込みをしようとしているのでしょうか。
 3、3市がこのような過当な都市間競争を繰り広げるのであれば、もともとの都道府県単位の裁量によって抑制されてきた弊害が顕在化することで、関係市町のみならず、府内全域の利益を害する面だけが突出するものと考えますが、教育的な観点も含め、本来めざされた目的の達成ができると考えておられるのでしょうか。
 4、就職活動が年々早まり、産業界でもいわゆる青田買いの自粛が求められている昨今、本来の教育職に真摯に参加しようとする学生に金で引きつけるようなやり方は、大学での研究活動がおろそかになると本末転倒であり、本市も実施されようとするなら、容認しがたいものと考えます。
 もとより大阪府教育委員会の考え方は、教育水準の維持向上を図るという府費負担教職員制度の趣旨、目的が損なわれることのない条件を付して、義務教育の権限と責任を明確にする観点から移譲を進めていくとしております。今回の移譲は、3市2町が協調的に、しかも府内の他の地域に迷惑のかからない対応をすべきであり、プロジェクトチームで検討されたように、法定研修など初任者研修は協同でなされるべきではないでしょうか。このようなことが調整できないなら、人事権移譲を白紙に戻すことも含め、早急に是正を話し合うべきと考えますが、市教育委員会の対応、見解をお尋ねいたします。
 次に、大綱2項目めの大震災後のエネルギー問題と本市の取り組みについてお伺いします。
 3月11日の東日本大震災によって、東京電力、福島第一原子力発電所の安全神話がもろくも打ち砕かれました。二重、三重のセーフティーシステムが機能しなく、炉心のメルトダウンを起こし、圧力容器を貫通し、格納容器に流出するメルトスルーの事故を起こし、放射性物質を広範囲に飛散させ、その後3カ月たった今でも、いまだ収束の兆しが見えない状況にあり、日本国内に想像を絶する被害をもたらしています。
 このような中、今、世論の最大の関心事が原子力発電所の安全性の問題であり、検査等で休止中の原子力発電所が再開できなく、夏の消費電力のピークに対応できないとの予測による電力不足にどのように対応すべきかというさまざまな議論がなされております。関西地域においても、関電から一律の15%の節電要請が寄せられ、その社会的影響や戸惑いなどが連日マスコミで報じられています。箕面市でも、6月10日に「節電対策本部」を設置し、関電からの要請のあった平日ピーク時間帯の節電に向けて、全公共施設の徹底的な節電や市民、事業者の皆さんへの節電の呼びかけを進めるとしております。その取り組みは、本庁舎のエレベーターの一部や業務パソコンの省電力ソフトの導入による節電、昼食時間帯を1時間ずらし、ピーク時の消費電力をカットすることなどが実施予定されております。
 さらに、これに先立ち、関西広域連合の方針となる節電にこたえるように、照明の間引きもなされました。本来、必要以上に明るい照明や無駄な電力は削減されるべきですが、例えば図書館のように、利用者の年齢に幅があり、適切と感じる明るさにも個人差があります。施設の用途や利用者である高齢者や障害のある方々に不便のないように配慮し、一律カットでなく、施設に適した節電対策を検討し、実施すべきであると考えます。
 その上で、今度の節電についてお尋ねいたします。
 今回の節電は、期限を切っての対応のようですが、特に支障のない節電対策は、恒常的節電を図ることができると考えます。要請されている数字を満足させるだけの一方的な呼びかけや施策でなく、きちんとした方針や目標を示しながら、市民とともに進めるべきであると考えます。エネルギー問題は、短期的な対応とともに、長期的な取り組みが求められていると思いますが、節電対策本部の設置はともかく、震災後の政府からの要請や報道されている15%節電以降の取り組みについて、どのような方針で対応しようとしておられるのかお示しください。
 次に、3月11日の震災の日、政府は自然エネルギーの電力会社への買い取り義務づけを決める「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」の国会への上程を閣議決定しました。この仕組みは、ヨーロッパで取り入れられ「エコなエネルギーはもうかる」という形をつくり上げ、自然エネルギーの導入増をもたらしております。反面、日本ではこの一連の危機は、あるいはチャンスかもしれないとも言われております。
 停電が予想された東電管内では、企業と個人が節電に動いているとの調査報告がなされております。過去の需要から推定された3月14日の需要予測4,100万キロワット、ところが節電で2,800万キロワットとなり、停電は回避されました。ある調査で、震災以後、関東圏の一般家庭の消費電力は、昨年比8%減となっております。15%減を達成した家庭は約3%に達し、国民の意識の高まりは、エネルギー浪費への決別のきっかけになると見られておりますと同時に、今回の震災に伴う一時的な燃料不足や計画停電で工場やシステムの稼働が停止したのを契機に、改めて太陽光発電やコージェネレーションシステムによる自家発電の有効性が見直されました。実際に屋根に設置している太陽光発電を自立運転に切りかえることで、停電時にもある程度の電力を確保できた家庭がありました。今後、住宅や事業所において、新エネルギーの導入が加速することが期待されます。
 箕面では、学校の大規模改修に合わせて、全小学校に太陽光発電の導入がされました。太陽光発電の有効な活用計画を早急に立案され、日常的に発電量を記録するなどの調べ学習や課外活動を通じた環境教育はもとより、さきの答弁でもありました災害時の避難の安心確保にもつなげる活用、あるいはNPOなどとの協働による機械のメンテナンスなどの取り組みが望まれます。どのように進めようとされているのでしょうか。
 このような時期こそ、循環エネルギーの導入による脱原発やクリーンなエネルギーへ向けた地方自治体で取り組むべきこと、政策の推進を図る必要があると思います。市内には、既に個人で太陽光パネルを設置された世帯が相当数あります。その中には、市の補助金を活用された方も多くおられます。しかし、メーカーの不具合情報から判断すると、せっかく設置したパネルが健全に機能しているかどうかも不明な方が中にはおられると思います。こうした方へのサポートや省エネ度、経済効果などの実態調査なども行い、普及に向けての効果や課題を把握することも大切だと考えます。
 滋賀県では低炭素社会をめざす計画が既に動き出し、県独自の方針として、CO2の50%削減を打ち出しております。また、藤沢市では、「Fujisawa-30%節電アクション」や「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン構想」を発表しました。これは工場跡地をエネルギーの先進技術を取り入れた1,000戸の住宅団地開発を企業と協力し、地域の先進的なモデル住宅とする取り組みです。堺市でも同様の取り組みがなされようとしております。
 また、先進的な事例は全国に数多くあり、北九州では、早くから賃貸の共同住宅に太陽光パネルを設置し、CO2の削減や電力の一部受給を進めており、やや家賃が高いそうですが、光熱費が安く、入居者に好評を得ているようです。また、飯田市では、公共施設の屋根を市民発電所プロジェクトに貸し、太陽光による電力の利用を官民協働の事業として進めていることなどが知られております。
 このように、多くの先進的な自治体の独自の取り組みがあり、箕面市でも新たに建設される公共施設でのエネルギーの地産地消的な考えを盛り込んだ取り組みが期待されます。低炭素社会の構築は、気候変動問題や資源枯渇問題の解決に不可欠であり、もはや日本だけでなく、国境を越えた世界共通の課題であり、低炭素社会の実現に向けた歩みを減速させてはならないと考えます。今、環境計画が震災で中断しており、国の方針を待ってから策定するとされております。しかし、箕面市の特性を十分に生かした取り組みはたくさん考えられ、さきに上げた事例以外にも、止々呂美森町、彩都、小野原西などの新市街地における新住宅地に太陽光パネルを設置し、ネットワークする、いわゆるスマートグリッドの次世代住宅都市づくりを企業と協働で指導、支援したり、既成市街地では省エネ性能の高い長期優良住宅の建設の推進、さらに今計画されているライトダウンキャンペーンを通年で実施し、市役所での仕事の改革、残業の削減や省エネ機器の導入などとあわせて、ライフスタイルの変革をも視野に入れた、総合計画でうたう環境のさきがけのまちを市民とともに推進するまちづくりを進めることが望まれます。
 市の方針をお尋ねして、私の一般質問とさせていただきます。理事者の誠意ある答弁を求めます。
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