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22年6月

◆3番(森岡秀幸君) 市民派ネットの森岡秀幸です。私は市民の生命や財産を守る市民安全施策について、市当局の考え方や取り組みについて質問いたします。
 既に、ほぼ毎年のように安全・安心に関する議論がなされてきておりますが、市民の生命、財産を守ることは市政の根幹をなすことであり、現時点での課題等を私なりの視点から質問させていただきます。市当局の真摯な回答をお願いいたします。
 箕面市は市民の安全な暮らしを支えるため、従来からあった防災安全課が受け持つ防災対策や防犯対策に加え、テロ対策、さらには鳥インフルエンザへの対応など日常生活を脅かす突発的な事件への迅速な対応を図るために、日常、非日常の両面にわたる市民の安全政策全般に関する政策調整機能を付加した市民安全政策課を平成16年4月1日に総務部に発足させ、多岐にわたる安全政策のコントロールタワーとして関わってこられました。その後も二度にわたる市長の交代がありましたが、その都度、社会情勢の変化に応じた政策が推進されてきたものと思います。
 近年の市民安全の考え方は、防災、防犯に限らず関連の領域を拡大してとらえるようになってきております。日本市民安全学会の石附会長は「安全・安心が今日ほど声高に叫ばれていることはない。これは時代の急激な変化と先行き不透明な情勢に市民生活の基盤、とりわけ安心が危険と不安に翻弄されていることを如実に物語っている。不安感を生み出す背景には犯罪領域のみならず、食生活、住まい、年金、医療のほか教育現場、政治変革、縦割り行政などがこれまでの我が国の社会安全システムとして機能してきたもろもろの領域が広く関わっており、しかもシステムが構造的な疲弊を露呈し、市民生活の安全・安心基盤そのものを揺るがしている」と指摘しております。
 まさに、市民安全政策課が設置されたときの背景と通じるものが今日もあり、日常生活に密接に関わる政策のあり方が問われています。倉田市長におかれましても、さきの施政方針の中で、緊急時における危機管理体制の強化を図っていきたいと述べられておりますが、市民安全の基本的な考え方と市民安全政策課をはじめとした全庁的な連携など、基本的な考え方をお答えください。
 次に、これら市民安全に係る個々の施策、事業についてお尋ねいたします。
 1点目は、平成16年に策定された箕面市防災都市づくり計画で、真に災害に強いまちづくりを実現するためには、行政だけでなく、市民一人一人が防災に対する認識を高めるとともに、市民がそれぞれの地区で連携し、行動し、市民と行政の協働による防災都市づくりの実現が極めて重要と指摘しております。そのためにモデル地区を設定して、一般市民とのワークショップも実施しております。また、地区別防災カルテも作成されています。
 しかし、その計画や取り組みの成果が市民に十分周知されているのでしょうか。現状では緊急時に市民の主体的な参加、役割分担が期待できない状況にあると考えますが、計画づくりで得られた成果が広く市民にどのように伝えられ、市民と協働するどのような仕組みができているのでしょうか。
 緊急時には行政だけで対応することには限界があり、地域の自主防災組織などの充実が求められており、これら市民や諸団体が主体的な役割分担を担うことができるよう、既にある計画や地区別防災カルテなどの活用を図りながら、新たな協働関係の構築を考える必要があると考えます。
 箕面市が発行する「自主防災組織のすすめ」によれば、組織の役割に市役所、消防署など防災機関との情報交換や地域住民への情報の伝達を挙げておりますが、緊急時に本当に情報のキャッチボールをすることができる体制ができているのでしょうか。これは一例ですが、そうした細かい部分からも点検していただき、いざというときに役立つ仕組みを市民とともに整備していく必要があると考えます。市はどのようにお考えでしょうか。
 また、こうした市民との協働の仕組みを考えるとき、現在策定中の地域福祉計画や箕面市公園再生計画など、多方面との幅広い連携を大切にする必要がありますが、このような横断的、総合的な取り組みについてどのように対応されようとしているのかお尋ねいたします。
 さらに、要援護者情報の共有も大切と考えますが、香川県や愛媛県などで行われている要支援の高齢者情報の共有などのための制度設計を参考にしながら、基本的な同意を得た上で、民生委員などの地域の特定の立場の人との共有化について、その仕組みづくりやその情報活用についてどのように考えておられますでしょうか。
 次に、防犯に関する施策についてお尋ねします。市立小・中学校の安全面では、さきの国の補助を受けて校舎の耐震化工事が進められております。一方、防犯についても、総務省のモデル事業を導入して校門に監視カメラ、オートロック、そういったものなどを設置されました。
 しかし、最近、東大阪市や、横浜市の学校内で発生した傷害事件を見るまでもなく、このようなハード整備によって安全・安心が確保されるとは考えにくいと思います。とりわけ今回設置された監視カメラは、常設モニターを監視しているわけでもなく、一定程度の抑止効果はあると思いますが、それ以上の防止効果があるとは言いがたいものです。NTTによって設置された「ツイタもん」についても、設置箇所の通過時刻の記録機能のみで、そのものに抑止や防止機能があるわけではありません。
 一方、最近、大阪府が来年度以降について有人警備の経費負担を打ち切る方針を出しました。この交付金打ち切りにより、有人警備を廃止した場合、学校内外での防犯体制が弱体化することにならざるを得ません。今後の安全確保をどのように図ろうとされているのか。どのような検討がなされているのかお尋ねいたします。
 防犯その2として、ユビキタスセキュリティネットワークシステムによる地域防犯力強化事業による防犯カメラ設置についてお尋ねします。
 この事業はネットワークや無線ネットワーク等ICTを利用して市民の安心・安全を脅かす事象を遠隔で監視し、現場に指示したり、防災情報を迅速に市民に伝達したりすることにより、市民の安全・安心の確保が実現するとともに、運営に関わる各団体において雇用が創出されるとしております。
 しかし、設置予定とされている箇所と目的が、箕面大滝は不審者、箕面駅前は混雑、あと1カ所は不法投棄の監視が予定されています。さらに萱野交差点付近と船場の大型商業施設付近にも監視カメラが設置され、それぞれの状況を監視するモニターが箕面駅前の観光案内所と市役所玄関ロビー、市民安全政策課に設置し、監視、指示をするとなっております。
 これら設置予定とされる箇所の市街地等について、大阪府警の犯罪発生マップからは、ひったくりや子ども被害情報発生地点とは一致せず、設置箇所の決定に際してどのような検討がなされたのでしょうか。本来防犯抑止効果を求めるのであれば、犯罪が発生している市内のほかの地区、地域に防犯カメラを設置するのが普通の考え方と思います。
 また、モニター映像が市庁舎玄関ロビーに配置されるなど、本来の防犯監視機能とは考えにくい配置となっておりますが、この防犯カメラの設置目的はどのように理解したらいいのでしょうか。
 次に、その運用についてほとんど説明をいただいておりませんが、どのような運用を予定されているのでしょうか。
 今回のカメラはズーミング機能を備えたものであり、機器によって得られる映像がともすれば興味本位に悪用されないようにきちんとした要綱を整備して運用されるべきだと考えます。
 また、運用に関わる各団体において雇用が創出されるとありますが、市職員以外の関与を想定されているのであれば、その運用に関する要綱の整備と厳格な運用が重要です。運用開始に合わせてどのような準備がなされているのでしょうか。
 学校の監視カメラも後追いとなっております。本来は、こうした計画やルールづくりが先に準備されるべきであると思います。また、今後の消防や警察当局との連携はどのようになっていくのでしょうか。
 映像に関する取り扱いは、プライバシーの問題が発生します。ある住宅メーカーが建設した住宅団地での防犯カメラシステム導入に当たっては、モニターを施錠管理するなど、細心の注意を払いながら住民の合意を得て運用していることを専門誌に報告しております。
 行政サイドだけの判断でなく、民意を反映したルールづくりが必要です。これらに対する対応はどのようになっているのでしょうか。市当局の姿勢をお伺いします。
 質問3点目は、防災についてお伺いします。
 総務省のガイドラインによれば「地方公共団体は、災害時において地域住民の生命、身体の安全確保、被災者支援、企業活動復旧のために災害復旧業務及び平常時から継続しなければならない重要な業務を実施していく責務を負っている。これらの業務を継続、確保するためには、近年においては情報システムがまさに不可欠である。災害情報時のシステムが稼働していることは極めて重要である。そのため庁業務全体において、業務継続計画を策定し、業務の継続力を高めていかなくてはならない」とあります。
 そのような観点から、ICT部門はもとより全庁的な業務継続計画の策定が重要と考えます。緊急時においては、災害時の種別に対応した計画を策定されるのかどうか、市のお考えをお伺いします。
 また、地域防災計画で、災害時で復旧作業や物資の調達、輸送など応援協定が民間業者との間で締結されております。しかし、こうしたせっかくの協定も相手が業務を継続できなければ役に立たなくなります。大手企業にあっては独自に計画を策定されているものと思いますが、地域の事業者など、まだ策定されていない協定締結相手に対し、業務継続計画やBCM、業務継続マネジメント策定を促すことは、一定限有効と思われます。
 また、こうした取り組みの有効性を地域の他の事業者にも伝え推進することによって、緊急時にも業務等の活動が継続されることは、地域にとっても安心感が増すと同時に、地域が早期に復旧することにつながると考えられます。そのような取り組みに関してどのようにお考えなのでしょうか。
 次に、太陽光発電パネルの非常時の有効活用についてお伺いいたします。
 このたびスクール・ニューディールの一環として、既設の南小学校、とどろみの森学園を除く市内の小・中学校に約2億9,500万円を投入して太陽光発電システムが設置されます。設置される小・中学校は災害時の避難所となっており、緊急時の避難者に対する安心感を増すための活用など、より効果的な活用を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 太陽光発電パネルは環境面のみならず、こうした非常時にも有効な力を発揮するものであり、緊急時にも活用できる機能を工夫されたらより有効かと思いますが、いかがお考えでしょうか。
 その3、箕面市地域防災計画によると、災害時のボランティア受け入れは市が直接その体制づくりを行うのでなく、市社協のボランティアセンター等の中間支援団体が担うことになっております。箕面市内のNPOと中間支援団体でこの件について協議したことはありますが、十分な体制ができていないとの認識を持っております。現状では、これら中間支援団体の支援体制の確立や、アドバイス能力の向上などが必要であると考えますが、市民協働の推進と合わせて担当部署との横断的な対応を検討いただきたいと思います。
 次に、昨年度に実施された行政情報ネットワーク実証実験基盤システム導入事業、これは市の申請書類によれば、市民、地域事業者への防災情報提供の一貫性、即時性の確保のため、事業参加者の個人宅から市役所イントラネット内のグループウェアや公式ホームページ編集システムを利用可能にするICT基盤を構築するための実証実験を行うものであるとの説明をしております。具体的には外部から随時市のホームページを更新できるようにすることだと理解しております。
 その事業が、当初の目標を達成し、ことし3月には事業報告が総務省に出されているとのことですが、この実験に多額に費用をかけて得られた成果がどのようなもので、得られた成果はどのように活用されていくのかも明確に示されておりません。緊急時に対応できるように活用されなければ、まさに実験のための実験に終わってしまう。この実験で得られた機材と成果は、今後、市民の安全・安心にどのように展開、活用されるのか、市当局の明快な回答を求めます。
 最後に、先ごろ気象庁から気象警報等が府県の地域から市町村単位になりました。このことに伴って避難勧告などの発令基準や適切な伝達方法に変化、変更があるのでしょうか。また、仮に市単位の警報であっても、浸水や土砂災害などは市全域が一律に危険状態に置かれるとは限りません。そのような避難勧告や避難指示のあり方を早急に検証していただきたいと思います。その結果をハザードマップの周知などもあわせて、事前に広報することで日常的に自宅周辺の危険性等を念頭に置くことができ、緊急時に役立つと同時に、いわゆる減災につながるものと考えます。
 昨年、兵庫県佐用町で避難時の水死事故が起きましたが、今、避難のタイミング等の見直しも提案されております。このような新たな課題を受けて、既に策定されている種々の計画書や手引書を総点検も進めていただきたいと考えます。市の対応についてお聞かせください。
 現在は、市民の価値観の多様化や高齢化の進展、社会の仕組み、高度化、あるいは気候変動によると思われる災害の局所化、さらには予想を超える激しい気象変化が見られますが、反面、地域の社会資本や個人の財産などが集中、拡大してきており、市民の生命、財産など、安全に対する取り組みも複雑化、高度化してきております。行政だけでは対応できなくなっていることなどを再度確認すると同時に、実情に合った市民安全施策の推進を市民安全政策課が全庁的なコントロールタワーとして機能させることで、強力に進めていただきたいと考えております。
 この点について、再度市の総合的な見地からの見解をお聞きして、私の一般質問といたします。
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