22年12月

◆3番(森岡秀幸君) 市民派ネットの森岡です。
 公共施設等の有効活用についてお尋ねいたします。
 本格的な少子・高齢社会の到来や、これと一体となって訪れる人口減少社会など、社会環境の変化により市民ニーズが劇的に変化し、さまざまな市民活動の活発化など新たなニーズへの対応が必要となっております。
 一方、公共施設を全般的に見れば、低稼働化している施設や余剰スペースの発生なども見られます。また、箕面市内でも、新しいまちが形成される中で人口が増加している地域があります。
 こうした状況のもとで、公共施設の適切な配置や活用について、今、全国的に新たな視点を持って取り組む傾向が顕著となってきております。そこで、このような取り組みについて、箕面市においてはどのように取り組んでおられるのか、お尋ねしたいと思います。
 箕面市においては、本年9月に「施設再編プロジェクト」と題する小冊子で公共施設に関する政策課題への一定の方針を出しました。その資料の冒頭に基本的な考え方を次のように述べております。
 今まで幾つかの公共施設に関する政策課題に長い間行き詰ってきた。理由は、長引く経済不況による税収の悪化、競艇事業収入の落ち込みなど、苦しい財政状況と先行きの見えない状況が続き、思い切った課題解決に踏み出せないでいたからです。今、ようやく慢性的な赤字体質を脱却できる見通しとなり、未来への投資を始める端緒についたところです。
 その取り組みの一つとして、複数の施設に関する政策課題にそれぞれ単独で対応することは非効率であり、莫大な経費を有することになります。このプロジェクトでは、新たな公共施設をつくるだけでなく、既存施設もあわせて、それらの機能をシャッフルすることで、幾つもの政策課題から成る連立方程式に最適な解を求めることをめざしておりますとあります。
 とても賢明なことかと思いますが、最近の施設整備の例をもって、より具体的な市の考え方をお伺いしたいと思います。
 まず初めに、止々呂美で北部地域の活性化の一貫として行われているふるさと自然館の建設についてお伺いします。
 この事業は、旧止々呂美小・中学校の敷地で新たな施設建設がなされております。内容は地元地域まちづくり協議会との協議を重ねて進められているとの説明を受けておりますが、地域のシンボルとしてまさに地域の中心的役割を果たしてきた校舎が撤去され、新たな建物が建設されております。最近、職員のブログでも、校舎はきれいに解体されていますと紹介しております。
 国内の各地では利用されなくなった建築物の再活用が活発に行われておりますが、この場合は廃校の活用が主となり、文科省の資料を見ますと、学校施設は地域住民にとっての身近な公共施設であり、また校舎などは地域のシンボル的な存在である場合が多く、できるだけ地域コミュニティの拠点として生かすことが重要であるとしております。
 平成22年5月現在で、建物が現存するもののうち約70%が活用され、社会教育施設や社会体育施設、老人福祉施設などに活用されております。近年では、民間事業者と連携して、創業支援のためのオフィスや地元特産品の加工工場などに地域資源を活用して、地域経済の活性化につなげる活用も見られています。
 上記のような点から見ると、ここの場合は小規模なふるさと自然館をスクラップ・アンド・ビルドで建設する前に、旧校舎を多様な機能を持った複合的施設として利用できる可能性などが耐震性以外にどの程度検討されたのでしょうか。その経過をお答えください。
 次に、桜井駅前の暫定利用の方針決定について、そのプロセスをお答え願います。
 さきの議会でも一般質問がありましたが、本当に地域のニーズが考慮されているのでしょうか。確かに古くから地域の商業活性化に駐車場が欠かせないとの声がありました。しかし、それは数十年も前の車全盛時のまちづくりのあり方によるもので、近年のまちづくりの方針と整合しているのでしょうか。
 確かに車はすべて排除されるべきものではないと考えておりますが、今まさに公共交通の整備を充実しているコミュニティバスの社会実験をしている一方で、従来からの車依存したまちづくりの理念を継承しておられるのではないかと思えるような施設整備がなされております。
 政策の整合性、一貫性がどこにあるのか。地域の実態から見ると、あの狭いところに車が集中する施設を持ってくることの検証もなされたのでしょうか。商店街を主に使われるのは、高齢世代が中心となっている現状から、広場の一部でいいから、買い物に来るお年寄りの休憩などに利用できる空間整備などが行われてもいいのではないかと考えます。そのための課題もいろいろあるかと思いますが、それを乗り越えるのが行政の仕事ではないかと考えます。市長が所信表明でも述べておられます。いかがでしょうか。
 次に、旧桜保育所について確認させていただきます。
 こちらは、保育所の民営化に伴い、新築移転した跡地の活用となります。先ごろ、こちらの活用法として、民間駐車場経営事業者に対して事業者を統合されました。最近また決定されたとのことですが、その活用法について、どのような考えに基づいて今回方針を決定されたのか、その経緯をお答えください。
 なかなか理解できないのが、なぜ駐車場なのかです。さきの桜井の暫定利用でも述べましたが、まちづくりの理念と整合があるのでしょうか。駐車場ということは周辺の利用者に限られることになりますが、公共施設の活用の方針からして、適切なのでしょうか。まして、定期貸しのスペースも条件とされたようですが、そのあたりの考え方をお示しいただきたいと思います。
 私は、立地からして、箕面川親水公園と一体的に活用できる子育て支援の市民グループや、これらと連携した高齢者のための活動拠点としての利用が一例としては挙げられるのではないかと考えます。
 これに対しても、建物が老朽化しているとか、地盤が悪くて、施設建設に向かないなどの説明をいただいておりますが、どの程度具体的に検討されたのでしょうか。
 当該地は地盤が悪いとのご説明でしたので、文献で調べたところ、地下2メートル当たりからは、いわゆる礫まじりの地層で、河原などに見られる小石まじりのかたい地盤で、小規模な建築物に対して何も問題がないように思います。政策課題に照らして、土地を含む公共施設が利用されているのでしょうか。今後はさらに財政運用に対する市民の目が厳しくなるのではないかと考えます。
 さらに一方で、低炭素社会の実現ということから、従来のスクラップ・アンド・ビルドという施設のあり方も変わらなければなりません。確かに箕面市では、これまで課題を解決する必要が生じた時点で、公共施設の再配置計画など調査、検討がなされましたが、やはりしょせん限られた目的のための調査、検討という感がぬぐえません。
 平成19年に公共施設配置構想Ⅲ(最終案)が策定されておりますが、これは計画理念が必ずしも明確でなく、財政などについて少し言及しておりますが、再利用や有効利用には言及しておらず、地域バランスなど従来の考え方による視点で組み立てられております。今回の施設再編プロジェクトも、その考えの延長のように思えます。
 他方、桜井駅の暫定利用や桜保育所跡地利用、旧止々呂美小・中学校の活用は、経済政策主導の考えが前面に出ており、市民サービスや、あるいは環境施策を考慮した社会情勢などを総合的に検討がなされているとも言えない状況だと思います。
 したがって、今、多くの自治体で関心を持たれている公的不動産(PRE)戦略における自治体資産の可視化、指標化など、地方自治法の改正を受けた財政面から見た活用とあわせて、自然環境への影響や地域経済への影響、地域社会への影響を考慮した社会経済アセスメントなどの手法を導入したり、何よりも人口減少社会、成熟社会におけるコンパクトシティーなどの持続可能なまちづくりのあり方に対する全市的な公共施設整備に対する理念や方針を打ち出すなど、総合的に効率的で便利な公共施設のあり方を公共施設再配置計画基本方針として総点検する必要があるのではないでしょうか。
 こうした点で、既に多くの自治体で先進的な取り組みが進んでおり、幾つかの自治体について見てみます。
 浜松市では、保有する財産に関する改革を資産経営の中心的課題と位置づけ、平成21年4月に資産経営の指針となる浜松市資産経営推進方針を公表しました。方針ではめざすべき資産経営の姿として、保有資産、土地建物の縮減と効率的な施設運営、既存財産の戦略的な有効活用の推進、安全で快適に利用できる施設やサービスの提供を上げ、ファシリティーマネジメント、土地や建物を統合的に企画、管理、活用することの考え方に基づき、効率的な公共施設の運用、管理と市民サービスの向上の両立をめざして取り組んでおります。
 同年に736の施設を対象に施設評価を実施し、評価結果を参考に現地調査や利用者へのヒアリング等を実施する中で、地域の状況も配慮しながら、施設の継続性や課題等に関して整理しました。また、平成22年度においても約1,400施設について同様の評価を実施されるそうです。
 川崎市では、資産マネジメントプランとしてまとめております。その主な視点は、保有する公共施設を有効に活用するためにまとめたとあります。少子・高齢化や市民ニーズ多様化への対応に向けて、施設の高度利用や複合化を進める一方、老朽施設の長寿命化によってコストの平準化を行う、施設の量と質の最適化を図り、市民の利便性やサービスの質の向上、コストの抑制、平準化を進めることを目的とするなどとしております。サービス、都市機能、長寿命化、有効活用の4つのキーワードの観点から戦略をまとめ、第1期を3年間として、中長期的に施策展開を行っております。
 次に、小平市では、平成19年に小平市公共施設の有効活用に関する方針をまとめております。多額の税金を投入して建設し、管理運営されている施設は市民共有の財産であり、その投資に対して十分活用がなされる必要があります。このような状況を踏まえて、既存の公共施設をいかに活用していくかに関する方針を示しております。今後、この方針を踏まえ、市が保有する公共施設を地域の資源としてとらえ、市民ニーズの変化や新たなニーズに対応した最大限の活用を図っていきますとしております。
 基本的な考え方としては、維持管理から施設経営という言葉で設置目的に合った利用促進、多目的な展開、公用財産の活用を上げております。有効活用を進める際の視点としては、実体把握を踏まえる、施設ごとの状況に合わせて柔軟に対応する。また、基本方針として、利便性の向上と既存施設の有効活用を図るとしております。ここでは、取りまとめに、市民会議が大きな役割を果たしております。
 そのほか、静岡市や横浜市など多くの自治体で実施がされております。これらに共通する考え方は市民参画で、既存施設の現状の利用状況や市民ニーズを評価したり、検討していることがうかがえます。また、協働に関する振興策なども密接に関連していることも見てとれます。
 箕面市は府内でも市民1人当たりの行政の投資額が多いほうで、施設が充実しているとされておりますが、それだけの実感がなかなか感じられません。東部地域だけでなく、今後は西部地域や中部地域においても学校や既存の公共施設等の建てかえ、再利用、より高度な利活用など、有効活用を図る必要が生じてきます。そのためにも、今までの調査や方針を基礎としながら新たな視点を加え、公共施設等の有効活用の基本方針整備に取り組むことが必要と考えます。速やかに実施されることを望み、市当局の見解を問うものです。
 また、調査や報告などは、そのものをつくることが目的ではなく、その結果を受けて施策を進めることと考えております。あわせて、施策への取り組みについてもご答弁いただきますようお願いいたします。
 以上、一般質問といたします。
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